
写楽研究は、35年程前に制作を担当していたオランダ系保険会社の広報誌のコラムを執筆したのがきっかけで始まり、以降継続して取り組む。その後10年程してある程度まとめI書店勤務の知人を頼り預けたが、そのままになってしまった。あらためて聞くと環境を整えるのが難しいとのこと。あずかりということらしいが、それではと断念して返却を願った。はじめからI書店では無理と分からなかった未熟。新たな道を模索した。
2004年、日本浮世絵商協同組合の当時理事長であったギャラリー壮美 松岡春夫氏、阿部説子氏の主宰する版画研究会にて二度講筵を行う。その一部が『版画芸術』128号に掲載された。講筵に参加された方は感激し喜んでくださったが、『版画芸術』の反響は皆無に近いものだった。その時点で「現状では難しい」と感じ、また、集中し過ぎて回りが見えなくなっていることがあると反省し、中断して完全に離れることにした。
気力が戻るのに長くかかったが、2013年頃から資料など集めるようになり今日に至る。空白期間を置いたので、あきらめと新たな気持ちで取り組め良かったと思う。
今後、ケイズアソシエイツ株式会社からの出版を目指しているが、Webでも時折発表し教えを請いたいと思っている。